ページ:168ページジャンル:長編小説読了しやすさ:★★★<あらすじ>1970年の夏、海辺の街に帰省した<僕>は、友人の<鼠>とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、<僕>の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えたデビュー作。群像新人賞受賞。
<スタッフおすすめポイント>いつまでも本棚に並べたい小説家
村上春樹さんはデビュー前、大学で出会った今の奥様とジャズ喫茶を経営していました。神宮球場で野球を観ている最中に、突然「小説を書いてみよう」と思いつき書いたデビュー作が、今回ご紹介する作品です。30歳でデビューした村上春樹さん。同世代の方は鮮烈なデビュー作に触れることで刺激を感じ、自分自身に秘められた可能性にまだまだ賭けてみたくなる、そんな心強さを得られることでしょう。
シーヴァス・リーガル、ムーンライトセレナーデ、ブルックスブラザーズ...村上ワールドにはどれもお酒、音楽、洋服の固有名詞がたくさん登場し、出てくるものたち全てがリアル以上に魅力的かつ神秘的に映ります。 そんな彼のデビュー作は、細切れのラジオを聴いているような、海外の雑誌をぱらぱらとめくっているような、タイトルにつられて美しい物語を期待するといい意味で裏切られます。
世界的に有名な彼の作品を日本語のまま読める私たち、実はとっても幸運なのかもしれません。これから先、22世紀も23世紀もきっと世界中から愛され続ける、自分の本棚にいつまでも置いておきたくなる作家さんです。
推薦文寄稿:Chapters bookstore 書店主 森本萌乃
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現役書店員や出版社の方と、時間をかけてじっくり丁寧に選書。直感でお選びいただくことで、普段自分では手に取らないような本との出会いをお届けします。
2024年4月にオープンした市ヶ谷の実店舗「チャイと選書 Chapters bookstore」では、お客様一人ひとりのお気持ちに寄り添った選書もご提供しております。