ページ数:268ページジャンル;エッセイ読了しやすさ:★★★★
<あらすじ>人種も貧富の差もごちゃまぜの元底辺中学校に通い始めたぼく。人種差別丸出しの移民の子、アフリカからきたばかりの少女やジェンダーに悩むサッカー小僧……。まるで世界の縮図のようなこの学校では、いろいろあって当たり前、でも、みんなぼくの大切な友だちなんだ――。優等生のぼくと母ちゃんは、ともに考え、ともに悩み、毎日を乗り越えていく。最後はホロリと涙のこぼれる感動のリアルストーリー。<スタッフおすすめポイント>首都ロンドンから電車で1時間。地図上ではロンドンから真下(南東)へ下ると、イギリス屈指の海岸リゾート・ブライトンに到達します。そんな海街で暮らす、日英夫婦と思春期の1人息子、3人の日常を綴った大人気エッセイが本作です。
ネタバレをせずにこの本を例えるならば、「始まり」。地元のいわゆる"荒れた"中学へ通う一人息子の日々の生活を通じて見えてくる、ダイバーシティ・格差・政治の問題の数々は、もはや異国の地で暮らす外国人としてではなく、この時代の地球に生きる人類全てに立ちはだかる社会問題ばかりです。
自分自身の無知に立ち尽くしながら、混沌とした課題をまずは知ることから「始める」、夏の、そして未来を生きていくための壮大な宿題をもらうような読書体験は、読み物としての面白さはもちろんのこと、夏の始まりにもぴったりだと感じ選書しました。
海街ですが、さすがイギリス。陽気なビーチライフとは程遠く、むしろ分厚い雲の下で思い切り哲学を繰り広げます。
2019年の発売後瞬く間にヒットし、数々の書店・文学賞を獲得。待望の文庫化です。
推薦文寄稿:Chapters bookstore 書店主 森本萌乃
全国一律330円(税込)※送料は、複数ご購入いただいた場合でも1商品ごとに発生します。
現役書店員や出版社の方と、時間をかけてじっくり丁寧に選書。直感でお選びいただくことで、普段自分では手に取らないような本との出会いをお届けします。
2024年4月にオープンした市ヶ谷の実店舗「チャイと選書 Chapters bookstore」では、お客様一人ひとりのお気持ちに寄り添った選書もご提供しております。