
よりみち酒場 灯火亭
以下、チャプターズでご紹介時の推薦文です。
ページ数:324ページ
ジャンル:連続短編小説
読みやすさ:★★★
<あらすじ>
暖簾をくぐれば、出汁のいい香りと性別不詳(?)の店主のちょっぴり辛口なもてなし、個性的であったかい常連たちが待っている。
今夜も、人生の迷い子がひとり、この店に吸いこまれるようにやって来て……。
ひと味もふた味も違う料理と人情に心温まる絶品小説。
<おすすめポイント>
渋谷から田園都市線で2駅、路地裏の行き止まりにある小料理屋が本作の舞台です。
小料理屋に通う常連客にそれぞれフォーカスをあてた、全5章からなる一話完結型の連続短編小説は、ちょこちょこ読むにも、一気に読むにも最適な大変読みやすい作品。
どの章もいいお出汁の香りが本を通じて鼻腔をくすぐり、今月のテーマ「ぺこぺこ」にはうってつけです。
帯に書かれた「日本一行きつけにしたい店」の文字も納得!
また、小料理屋の店主=和装の似合う日本美人、みたいなステレオタイプ的設定も冒頭から覆してくるので心地よいです。
選書にあたり出版社の方に相談したところ、本作は2020年の秋頃から今まで、じわじわと人気が伸びている好評のシリーズだそう。新幹線のターミナル駅でよく売れることから、出張帰りのビジネスパーソンの心を癒しているのでは?とのことでした。
数多あるグルメ系のシリーズ小説、今回の選書にあたって色々と読み漁りましたが、こちらが一番「ぺこぺこ」になったので選びました!
疲れた人の心をぽかぽか温めるような、癒し系グルメ小説。
本作が気に入った方は続編もぜひ。
推薦文:Chapters bookstore 書店主 森本萌乃
- 中級の講座内容は、全て上級に含まれます。
初級試験合格後、中級を飛ばして上級に進むことも可能です。